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小野寺の弟・小野寺の姉

2012.05.04 15:48|作家名別 な行
 小野寺の弟・小野寺の姉
 西田 征史著/リンダブックス

 小品ながら、しみじみと良い作品でした。

 
小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)
西田征史

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 40代の姉と30代中盤の弟のふたり暮らし。
 傍から見たら気持ち悪いと思われるかもしれないけれど、
 そんなこと当のふたりはおかまいなし。

 詳しくは書かれていないけれど、
 弟の小さな時に両親が亡くなり、
 それ以来母であり、父でもあった姉・より子。
 そんな姉に頭があがらず、自分のせいで姉が
 幸せになれないと思っている(ふしがある)弟・進。

 そんなふたりの日常が淡々と描かれているわけで、
 つまらないと感じる人には徹底的につまないかもしれませんが、
 一方でこのふたりに少しでも親しみを感じたなら
 そのおかしみと悲しみの混じり合った日常に
 絶対に癒されること請け合いです。

 おかっぱ頭にメガネという姉のより子は
 何をどうしても光浦靖子さんがどんぴしゃ。
 進には誰が良いだろう・・・。
 メガネをとったら実はイケメンなんて人が良いのかも、
 などと配役を考えるのも楽しいひと時でした。

 ちなみに作者の西田さんは脚本家として
 活躍されている方なのでした。
 この作品、うまいこと映画にでもなりそうな
 雰囲気もありますかね。
 

ナミヤ雑貨店の奇蹟

2012.04.28 13:50| ■東野 圭吾
 ナミヤ雑貨店の奇蹟
 東野 圭吾著/角川書店

 Amazonの評価を見ると、
 かなり高評価なのですが、私的にはいまひとつ。
 やっぱり私ってずれているのかしら。

 
ナミヤ雑貨店の奇蹟ナミヤ雑貨店の奇蹟
東野 圭吾

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 同じ「時を超えて」をテーマにしたものならば、
 東野さんの『トキオ』の方が感動したし、
 確かにサザンの曲をそこかしこにちりばめてはいるけれど、
 この物語を通してとても重要な役割を果たす手紙の中に
 桑田さんの『月光の聖者達』の歌詞をそのまま使っているあたりで
 ちょっと白けてしまいました。
 
 東野さんだから、高評価だからといって
 手にする時は終わったのかなぁなんて
 かなり後ろ向きに思ってしまう読後感でした。

さよならドビュッシー

2012.04.13 15:05|作家名別 な行
 さよならドビュッシー
 中山 七里著/宝島社文庫

 途中で予測がついたとはいえ、
 やっぱりほろ苦いラストでした。

 
さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)
中山 七里

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 かなりの段階までおじいちゃんは生きているんじゃないかと
 思っていたんですが、その事実は覆らず。
 
 おじいちゃんのキャラクターが濃かったので、
 もっと本編に絡んできて、しかも失火の原因も
 別にあるんじゃないかとか、なぜかじいちゃんに
 こだわったいた私。
 そのあたりもわりにあっさりしていて、
 ちょっと残念だったかな。

 クラシックには詳しくないし、
 ピアノ演奏にもまったく疎いので、
 中盤以降は若干ななめ読みでした(^^;)

 それでも最後まで読みとおせたので、
 中山さんの別の作品も読んでみようかな。
 
 

猫弁〜天才百瀬とやっかいな依頼者たち〜

2012.04.02 13:34|作家名別 あ行
 猫弁〜天才百瀬とやっかいな依頼者たち〜
 大山 淳子著/講談社文庫

 久々に書店で「ビビビっ」ときて、
 買って、読んで大正解な1冊でした。

 
猫弁【完全版】 天才百瀬とやっかいな依頼人たち猫弁【完全版】 天才百瀬とやっかいな依頼人たち
大山 淳子

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 冒頭からおかしくて、これが一体どんな物語に―?と
 思っていると、冴えない弁護士が出てきて
 しかも事務所には猫が11匹もいて・・・という
 基本設定からとにかくおもしろい。

 おまけに登場人物の誰もが皆、輪郭がくっきりとしていて、
 それぞれが役割をきっちり果たして動いている。
 一応ミステリーにはなっているけれど、
 心が温かくなるユーモア多めのミステリーです。

 新人作品にしてはやけにうまいなぁ・・・と思っていたら、
 元々は脚本でいくつかの賞を獲ったこともある方なのだとか。
 だから映像を見ているみたいに、流れがスムーズなのかと
 大きく納得。

 23日(月)にドラマとして放送されるそうなので、
 楽しみに見たいと思っています。
 ドラマもそうなのですが、猫弁2、3と出版されそうな
 雰囲気なので、これまたすごく楽しみ!

東雲の途

2012.03.30 13:39| ■あさの あつこ
 東雲の途
 あさの あつこ著/光文社

 
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あさの あつこ

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 前作の「木練柿」のように連作短編になっていると
 長編が読みたいなぁと思うわけですが、
 いざ長編が目の前にあると、
 中編を2つか3つでも良かったんじゃぁ?などと
 勝手なことを思うわけで・・・。

 遠野屋清之介が目をそむけ続けてきた
 すさまじいばかりの「過去」と向き合うのが
 今作の最大のテーマ。

 どういうわけか、清之介の生国に同道するのが
 小暮信次郎ではなく、伊佐治親分。
 このあたりで、ちょっとばかり「むむむ?」と
 思ったわけですが、やっぱり最後まで読んでも
 伊佐治が同道したわけがよくわかりませんでした。

 それに、何より残念だったのが、
 二度と帰るまいと決めていた生国に
 清之介があえて足を踏み入れたというのに、
 その描かれ方があまりにも淡々としていたこと。

 命のやりとりすら厭わない清之介の宿敵ともいえる
 兄である主馬や藩主が、いとも簡単に清之介を
 受け入れた(ように見える)ところが
 なんとも砂をかむような心地でした。

 最後の頁を読むと、これでこのシリーズは終わりなの?
 と思わなくもないのですが、
 どうにもこうにも消化不良なので、
 次回作に期待したいなぁ。